社会保険料の基礎知識

 

社会保険料の節約のポイント

 採用・退職時期による社会保険料のカラクリ!?

 みなさんの会社の採用日はどのようになっていますか? 定期採用であれば4月1日とか、月初めが多いと思いますが、中途採用となるとその時の採用スケジュールで、採用日は月なかばや月末などバラバラなのではないでしょうか。また、退職日も定年退職であれば、年度末や月末、賃金締切日などが一般的ですが、中途退職となると突然の場合もあり、バラバラになりがちです。

 ここで注意したいのが採用日、退職日によって変わってくる社会保険料です。採用日、退職日を意識して変えることにより社会保険料が数万円も違ってきます。
では、事例を交え見てみましょう。・・・

月給200,000円の社員を採用した場合・・・(平成24年3月現在の保険料率です。ご注意ください。)

   健康保険料 11,450円(介護保険該当)
   厚生年金  16,412円

   社会保険料合計 27,862円となります。
    (社員、会社共に27,862円ずつ負担します)

 

例1 採用日  3/31       
   退職日  5/31(喪失日は退職日の翌日の6/1)  

   社会保険加入期間  3.4.5月の3か月間
     保険料負担 @27,862円×3=83,586円…@

例2 採用日  4/1
   退職日  5/31(喪失日は退職日の翌日の6/1) 

   社会保険加入期間  4.5月の2か月間
     保険料負担 @27,862円×2=55,724円…A
              (差額 @−A=27,862円)

例3 採用日  4/1
   退職日  5/30(喪失日は退職日の翌日の5/31)

   社会保険加入期間  4月の1か月間
     保険料負担 @27,862円×1=27,862円…B

(差額  @−B=55,724円)

 

 驚くことに上記の事例では採用日を1日、退職日を1日の2日変えることにより55,724円の社会保険料の負担軽減になります。会社の利益率を考えた場合、55,724円の利益を出すためにいくらの売上が必要ですか?

 社会保険料は月単位になっています。月初めに入社しても、月末に入社してもその月の保険料は発生します。退職の場合は、月末に退職するか、月末の前日までに退職するかで1ヶ月分の保険料が違ってきます。

 

 

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社会保険料はいつの給与から控除するのか?

  社員が入社すると社会保険(健康保険、厚生年金)に加入します。そして、給与計算の時に社会保険料を控除します。みなさんの会社では社員が入社した時、いつの給与から社会保険料を控除しはじめますか。

 基本的には「翌月控除」の会社がほとんどだと思いますが、給与計算代行を当事務所で受託する時に確認すると、同じ会社でも社員によって控除開始時期がバラバラで統一されていない会社もありました。

 

ここでみなさん考えてみてください。

 毎月20日給与締切り、月末給与支給の会社で、月給30万円の社員Aさんを4月1日に採用した場合、1日から20日まで期間分の給与約20万円が4月30日にAさんに支給されます。この時、みなさんの会社では4月分の社会保険料をAさんの給与から控除していますか。控除しているか、していないかで今後の対応は違ってきます。

 次に月給30万円の社員Bさんを4月21日に採用した場合、給与締切り後の入社だったため4月30日にBさんに支給される給与はありません。しかし、社会保険料は4月分から発生します。

 もしも、4月30日にAさんの給与から4月分の社会保険料を控除していた場合、Bさんは5月31日の給与から4・5月の2ヶ月分の社会保険料を控除しないとAさんと足並みがそろいません。

 5月31日にBさんの社会保険料を1ヶ月分より控除しなかった場合、AさんとBさんの社会保険料の控除がひと月ずれてしまい、その後も不都合が生じます。さらに、退職時に社会保険料を控除すべきか混乱してしまいます。

 

社会保険では翌月給与から保険料を控除する事になっています。

 上記のAさんもBさんも5月31日支給の給与から4月分の社会保険料を控除するとスッキリします。翌月から控除するか、当月から控除するか。会社の基準を統一しておかないと、退職時に保険料控除するかどうか?さらに社会保険料率の改定や月額変更、定時改定の時に社会保険料をいつから変更するか混乱してしまいます。

 入社時、退職時に本来控除しなくてもよい社会保険料を控除してしまい、社員から不信感を招いたケースもあります。

 

貴社は翌月控除ですか?当月控除ですか?

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退職時の社会保険料、意外と多い控除ミス

  入社時の社会保険料の開始時期と併せ重要なのが、退職時の最後の給与で社会保険料を控除するか?しないか?です。いつもどおり控除したために、退職した社員の奥さんから「社会保険料の控除は間違っている。」といった電話も会社にあるそうです。基本的なことですが、意外に間違いが多く、当事務所にも多くの相談が寄せられます。

 では、どの場合に控除し、どの場合に控除しないのでしょうか。まず、会社が社会保険料の控除を「翌月控除」で行っているか、「当月控除」で行っているかを確認する必要があります。

 「翌月控除」はその月に支払う給与から前月分の保険料を控除するやり方です。例えば6月20日締め、6月25日支払いの会社では、6月25日に支払う給料から5月分の社会保険料を控除します。「当月控除」はその月に支払う給料からその月の社会保険料を控除するやり方で、6月20日締め、6月25日支払いの会社では、6月25日に支払う給料から6月分の社会保険料を控除します。

 社会保険では毎月の保険料について前月分の保険料を給与から控除することになっていますので、正しいやり方は「翌月控除」です。しかし、実際には「当月控除」で行っている会社もあります。当月控除で行っている場合、上記の例では6月21日以降入社となると6月に支給される給与がないため、6月と7月分の2ヶ月分の社会保険料を7月給与から控除するか、6月分を分割で徴収しなければなりません。また、保険料改訂月や定時改定の9月にすぐ新しい保険料を適用しなければなりません。改善出来るのであれば翌月控除に修正したほうが変更間違いや控除間違いを防ぐことができます。

 翌月控除か当月控除かが分かったら、次は退職日を確認します。例えば8月30日退職者と8月31日の退職者では保険料が1か月分違ってきます。社会保険料はその資格を喪失した日の属する月の前月までかかることになります。とかく退職日で判断しがちですが、社会保険では「資格を喪失した日」は退職日の翌日となります。

 つまり、8月30日の退職であれば翌日の8月31日が資格喪失日となり、資格喪失日が属する8月の前月の7月分まで保険料がかかります。一方、8月31日の退職であれば翌日の9月1日が資格喪失日となり、資格喪失日が属する9月の前月の8月分まで保険料がかかります。

 このように退職日が1日しか違わなくても、社会保険料は日割り計算をされることはなく、月単位で計算されるため、保険料は1ヶ月分異なることになります。

 

例えば8月20日締めの8月25日支払いの会社の場合

@7月21日から7月30日までの退職

 「翌月控除」の会社
   社会保険料は6月分までしかかかりません。
   7月分の保険料が発生しないため8月25日に支払う最後の給与からは
   保険料は控除しないことになります。


 「当月控除」の会社
   社会保険料は6月分までしかかかりません。
   6月分の保険料は6月25日の給与から控除しています。
   7月25日支給の給与から7月分の保険料を控除していた場合は、
   7月分の保険料が発生しないため、保険料を社員に返金する必要が
   あります。もちろん、8月25日に支払う最後の給与からは
   保険料は控除しないことになります。

 

A7月31日から8月20日までの退職

 「翌月控除」の会社
   7月分までの保険料になります。
   8月25日に支払う最後の給与から
   7月分の保険料を控除することになります。

 「当月控除」の会社
   7月分までの保険料になります。
   7月分の保険料は7月25日に控除しているため、
   最後の8月25日給与から保険料を控除しないことになります。

 

 理解に苦しむところもありますが、「翌月控除」「当月控除」を理解して処理してください。また、「社会保険料節約のポイント」を参照してください。

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